特別養子縁組で家庭裁判所から聞かれたこと 私の実体験からお答えします | あの雲を越えて
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やふひち

1975年生まれのクリスチャンITエンジニア

色々あって今は特別養子縁組で迎えた息子と妻と、可愛いトイプードルとの3人+1匹暮らしです。

"自由"を追い求めた先にあった不自由なようで素敵な毎日を過ごしています。

特別養子縁組で家庭裁判所から聞かれたこと 私の実体験からお答えします

公開日:

特別養子縁組は自分たち夫婦と子供の意思だけで決まるものではありません。家庭裁判所と実親さんも関わってくる複雑なものです。

どちらかがNoと言えばもちろんダメですし、そもそも子供がNoと言えば成立しないデリケートなものです。

家庭裁判所なんて普通に生活していれば関わることはないところなので、これから特別養子縁組を考えているのであれば、家庭裁判所の審判を通る必要があると聞くとビビってしまうかもしれませんね。

そこで、今回は私が特別養子縁組を成立させた時の家庭裁判所から聞かれたことや審判の流れをお伝えします。

特別養子縁組の審判の流れ

まず特別養子縁組が成立するまでの流れを簡単に説明します。

最初は児童相談所や民間の斡旋団体から子供を紹介されることから始まります。

その後の流れは大きくは同じで次のように進みます。

  1. 子供を紹介される
  2. 子供と交流する
  3. 子供を迎える
  4. 家庭裁判所に申請
  5. 審判

細かい違いも含めて、詳細を説明しますね。

子供を紹介される

まず、あっせん団体から子供を紹介されるところから始まります。

団体ごとに基準は違うと思いますが、その基準に合致した夫婦に子供を紹介します。

紹介されたら、その子供を迎えることを希望するか検討して回答することになります。

私たち夫婦の場合は、児童相談所から紹介されたのですが、うちの息子の場合、実親さんとの特殊な事情があり、交流を初めてから”やっぱりダメです”だと精神的なダメージが大きいので、手を挙げたらやっぱりダメでしたは無しでお願いしたいと言われました。

これは大きなプレッシャーでしたが、彼が生活している児童養護施設に行って、遠くから遊んでいる姿や暮らしぶりを見せてもらうことだけはできました。

私たちのような”会う前に決めてくれ”というケースはイレギュラーだと思いますが、紹介されてから手を挙げるかどうかを回答するというのは、どの団体でも共通です。

子供と交流する

紹介された子供が乳児でなければ、子供との交流が始まります。これを通して、養父になる側と子供側の相性を確かめつつ、関係を深めていきます。

最初は日帰りの交流から始まり、やがて泊りがけというような形で進みます。

児童相談所の場合だと、交流する毎に交流費用(1回2,000円くらいだったと記憶しています)が給付金として支給されます。

私たちの場合はテーマパークや動物園、博物館に行ったりしました。お正月にも来てもらって、お雑煮やおせち料理を一緒に食べたりもしました。

奮発してA4ランクの牛肉ですき焼きを振舞った時もありましたが、初めて食べた不慣れな味が気に入らなかったみたいで、たくさん残されてショックだったのをよく覚えていますw

子供を迎える

数回の交流を経て、その子を迎える決心ができたら、自宅に子供を迎えて一緒の生活を始めます。子供が乳児でなければ、子供もOKであることも条件になります。

児童相談所から紹介された場合は、特別養子縁組が成立するまでは、養育里親という形で養育することになります。そのため、月数万円の里親としての給付金がちゃんと支給されます。

また、特別養子縁組の申立の条件の『6カ月間の養育』の期間はこの日から開始になります。

私たちの場合は月1回~2回の頻度で4カ月間ほど交流してから家に迎えました。

息子は当時小学2年生で、転校が必要になるため、3年生に進級する4月のタイミングでうちに迎えました。

特別養子縁組を申立

家に迎えてから半年過ぎたら、住民票がある地域の家庭裁判所に特別養子縁組の申立を行います。必要な書類を準備して、手続きをすると審判が開始されます。

私たちの場合は子供を迎えてから半年過ぎた頃に、児童相談所から家庭裁判所に特別養子縁組の申立をするように案内がありました。

審判

申立が受理されると、審判が始まります。家庭裁判所の担当官による面接や実親さんの意思確認、家庭訪問の後に、裁判官による審理が行われます。

私たちの場合は、審判は半年間続きました。家庭裁判所の担当官や実親さんの体調不良が原因で、少し長引きましたが、それでも特別養子縁組が実現したのは息子をうちに迎えてから1年余り経った頃でした。

特別養子縁組を経験した友人たちに聞いても、みんな半年前後で審判が完了しているので、順調に行けば半年で審判が終わると思っていいと思います。

審判が終わって特別養子縁組が認められたら、住民票や戸籍、健康保険など様々な行政手続きを行って、特別養子縁組が完了します。

次は審判の内容をより詳しくお伝えします。

審判の内容

裁判所なんて行かずに人生を終える人も多いと思うので、緊張しそうとか、面倒そうと思われるかもしれませんね。でも、私はそんなことは全然感じませんでした。

そんなことよりも、毎日わがままが爆裂している息子の子育ての方が大変で、家庭裁判所の手続きなどサッサと片付けてしまわないといけない家事の一部みたいな感じでした。

ここまで半年間、一緒に生活できているのであれば、問題になるようなことはないと思います。具体的に内容を説明します。

申請

必要な書類を揃えて、申立を行います。

必要な書類や書き方はこちらを参考にするといいです。
特別養子適格の確認・特別養子縁組成立

また、児童相談所から紹介された子供の場合は、児童相談所の方から家庭裁判所に、この夫婦が養親として適格であるという意見書が提出されます。

担当官との面接

申立が受理されると、夫婦で家庭裁判所に行き、担当官と面接を行います。

私たちの場合、質問内容はこのようなものでした。

  • 特別養子縁組を決めた動機
  • 職業
  • 収入
  • 健康状態
  • 家の広さ・間取り
  • 親族の同意

斡旋団体から子供を紹介された時に、既に同じような質問をされているはずです。どれも答えに窮するようなものはないと思います。

ただ、私たちの場合は一つだけ、一瞬答えに詰まった質問がありました。

それは『普通養子縁組ではなく、特別養子縁組じゃないとダメなのはなぜですか?』といういかにも家庭裁判所らしい質問でした。

どちらも相続や受けられる行政サービスなどに差はありません。成立させるための要件も普通養子縁組の方が緩い上に、後から親子関係を解消することもできます。普通養子縁組の方が色々メリットがあるのに、なぜ特別養子縁組なのですか?と言われると、確かにそうだなと思ってしまいました。

少し考えて私は『相続などで法律的に親子になりたい場合に利用されることが多い普通養子縁組ではなく、本当の親子になってあげたいから』と答えました。

自分としてはあまり説得力がない答えだなと思いましたが、担当官の方には納得してもらえたみたいでした。

このように家庭裁判所の担当官が相手なので、特別養子縁組に関する法律の事だけでも予習しておくといいかもしれません。

家庭訪問

面接が終わると、担当官による家庭訪問が行われます。

家の広さや間取り、衛生状況、家の中が整理整頓されていることなどをチェックされます。

また、子供が乳児でない場合は、担当官と子供の二人だけで、面談も実施されます。

前の夜にきつくっていたので、”この家にいたくない”とか言われたらどうしようと不安でしたが、問題ありませんでした。担当官の方によると息子はこの家庭のいいところは”ご飯が美味しいから”と強調していたそうですw

実親さんの意思確認

家庭訪問と並行して行われるのが、実親さんの意思確認です。特別養子縁組は基本的に実親さんの同意※が必要になるためです。

実親さんが家庭裁判所に行き、担当官と面接を行い、特別養子縁組が成立することによる、親子関係の消失に同意するかどうかの確認が行われます。(養親となる夫婦は同席しません)

※実親さんの同意が必要ないケースもあります。

子供の利益を考えた場合、実親さんの同意が無くても特別養子縁組が、家庭裁判所の権限で認められることがあります。

例えば虐待や育児放棄などにより、子供の利益が著しく損なわれると判断された場合などです。

私の友人のケースでは、実親さんが家庭裁判所からの呼び出しに一切応じず音信不通だったため、最終的には家庭裁判所の権限で、実親さんの同意無しで特別養子縁組が成立したそうです。

これも育児放棄と判断されたケースと言えます。

審判

ここまでで必要な書類や情報、養親と実親の同意が得られると、裁判官による審理が行われます。

問題が無ければ判決が下り、特別養子縁組が認められます。

児童相談所から紹介された子供だった場合は、ここで養育里親という形での委託は終了となり、給付金の支給も終わります。

私の場合、給付金のことを考えると、もう少し審判が長引いてくれても良かったのにと思ってしまいましたw

最後に

家庭裁判所の審理と聞くと、緊張するかもしれませんが、実質的な内容は子供の斡旋団体のそれとほとんど変わりません。

どちらも子供の利益を最大限に考えるということは同じなので、家庭裁判所でやることや聞かれることに、戸惑うことや難しいことはないはずです。

むしろ、ここまで半年以上も一緒に生活してきたのであれば、不安に感じることなどありません。

ぜひ自信を持って、家庭裁判所の審判を進めてください!

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