特別養子縁組を実現するには子供を紹介してもらう必要があります。
子供を紹介してくれる斡旋団体には大きく分けると、自分が住んでいる地域の児童相談所と民間の斡旋団体の2つがあります。
実は私はこの2つの違いをちゃんと理解しておらず、児童相談所がダメだったら、民間団体も利用してみようという安易な考えでいました。
そもそも特別養子縁組は難しそうなイメージもありますし、血の繋がらない子供を迎えることに不安や迷いもある中では、混乱しやすいかもしれません。
今から特別養子縁組をお考えの方は、ちゃんと違いを理解した上で動いた方がいいと思います。
そこで、今回は児童相談所と民間斡旋団体の違いを、実際に特別養子縁組をやった立場からお伝えしようと思います。
児童相談所と民間斡旋団体の違い
児童相談所と民間斡旋団体のどちらも実際に子供を紹介されるまでの流れややることは、基本的に同じです。
違うのは以下のようなことです。
- 紹介数
一般的に子供を紹介される頻度は児童相談所の方が少ないです - 紹介される子供の年齢
一般的に児童相談所の方が紹介される子供の年齢幅が広いです - 費用
児童相談所は費用がかかりません - 養親の年齢制限
民間斡旋団体には養親の年齢制限がある場合があります
ただし、民間斡旋団体の場合は、望まない出産を強いられた女性をサポートしている団体、障害を持った子供をサポートしている団体など、様々あります。
そのため、費用や子供の年齢や紹介数などは”民間斡旋団体なので、こうです”と一括りにできない部分があることはご理解ください。
民間斡旋のメリットとデメリット
最初は児童相談所と民間斡旋団体のメリットから見ていきましょう。
メリット
上でも書きましたが、民間斡旋団体には、様々な団体があるため団体毎に細かい違いはありますが、子供の紹介数というメリットがあります。
紹介される子供の数が多い
民間斡旋団体の中には、最初から特別養子縁組を前提にしているところがあります。そのような斡旋団体の場合は、紹介される子供の数は多いです。
私は特別養子縁組を希望すればすぐに子供を紹介してもらえると誤解していました。しかし、実際には養親になることを希望するカップルの方が多いのです。
そのため、民間斡旋団体のメリットとしてはこれがとても大きいです。
ただ、そのような団体は登録している養親候補も多いので、紹介される子供の数が多いからといって特別養子縁組が成立しやすいとは限らないので、ご注意ください。
また細かい部分は、斡旋団体ごとに違うのため、詳しくはその団体にお問い合わせください。
デメリット
一方で民間斡旋団体には次のようなデメリットがあります。
費用がかかる
自治体の予算で運営されている児童相談所とは違い、民間斡旋団体は運営するための資金が必要になります。
そのため、登録費用や子供の紹介手数料が必要になります。
これらのお金は団体の人件費や経費に充てられるだけでなく、実親さんの入院出産費用や子供の医療費・生活費などにも使われます。
そのため、手数料だけで100万円以上必要になる場合も多いです。
年齢制限がある
全ての民間斡旋団体で年齢制限があるわけではないのですが、養親となるカップルの年齢に上限があるところが多いようです。
子供の利益を考えた時に、成人するまで健全な養育ができる夫婦に育ててもらう必要があるからです。
特別養子縁組が成立して早々に寿命を迎えてしまうような高齢では難しいですし、子育てには体力も必要になるため、やむを得ない制限だと思います。
児童相談所のメリットとデメリット
一方で児童相談所にはこのようなメリットがあります。
紹介手数料などが無料
児童相談所の場合、登録費用や子供の紹介手数料などは一切かかりません。
児童相談所は都道府県や政令市が管轄しており、運営費用は公費で賄われているため、基本的に費用がかかりません。
委託時に給付金が貰える
子供を紹介されてからの交流時には、交流費として2,000円程度(私たちの場合なので、他の児童相談所では違う可能性があります)もらえます。
さらに実際に子供を委託されてから、家庭裁判所の審判が終わるまでは、養育里親として委託されているという位置付けになるため、月数万円の里親給付金が貰えます。
さらに養育に必要な家具などの購入費用も請求できます。
子育ては色々お金がかかるので、とても助かります。
年齢制限が無い
児童相談所の場合、原則として年齢制限はありません。
ただし、児童相談所も子供の利益を考えて委託先を選ぶため、ある程度の体力がある若い夫婦の方が紹介されやすいというのは否めません。
とは言え、私たち夫婦が子供を紹介されたのは、アラフィフの時だったので、自分たちが高齢だからといって悲観しないでくださいね。
児童相談所のデメリット
一方で児童相談所のデメリットは、この一点に尽きます。
紹介数が少ない
児童相談所は民間斡旋団体よりも子供の紹介数は少ない傾向があります。
その理由は、子供の利益を考えた時に、特別養子縁組は最終手段としているからです。
児童相談所は実親さんの貧困、病気、育児放棄、虐待など、何らかの理由で保護した子供を対象にしています。そのため、実親さんが養育できるようにサポートしながら、それまでの間は里子として、里親さんに一時的に委託することが活動の主体です。
最終的に実親さんが養育できないやむを得ない理由がある場合に限って、特別養子縁組になります。
児童相談所で保護している子供の数は民間団体よりも多いのですが、そのほとんどは実親さんが親権を持ったままなので、特別養子縁組に進む子供の数は少ないのです。
【児童相談所の方から聞いた話】
私たちの場合は、児童相談所から子供を紹介されて特別養子縁組を実現しました。特別養子縁組里親として登録した時、一番気になったのは子供を紹介されるまでの時間です。そこで、担当の方に聞いたところ”昨年は1人紹介できました”との回答でした。次に現在どれくらいの夫婦が登録しているのかも聞いたところ”約30組が登録しています。もちろん登録順に子供を紹介するわけではなく、その子供に合っていると考えた夫婦に紹介しています”と言われました。
とは言え、30組が待っているところに年に1人紹介という現実を前にして、当時の私は絶望的な気持ちになったのを覚えています。
ただし、子供の紹介数は地域差が非常にあります。東京在住の友人の場合は、ほぼ毎月子供を紹介されたものの、手を挙げる夫婦も多かったため、なかなか交流まで進まなかったと言ってました。
実際の紹介数は自分の住んでいる地域によって違うことにご注意ください。
まとめ
今回は児童相談所と民間斡旋団体の違いを紹介しました。
民間斡旋団体にも様々な特色を持ったところがあります。紹介される子供の年齢や人数、費用なども様々です。
児童相談所は子供の紹介数はどちらかというと少ないものの、費用がかからない上に実際に子供が委託されれば給付金までもらええうため、経済的な負担が少ないです。
どちらにしても、ご自分でも情報を集めて、方針を決めてください。
あなたが素晴らしい子供と出会えるようにお祈りしています。



