私の場合は特別養子縁組で迎えた子供をちゃんと育てることができるかどうかが不安で、なかなか一歩を踏み出すことができませんでした。
決心さえできれば、あとは児童相談所に登録するだけで子供を紹介してもらえると思っていたんです。
ところが実際は児童相談所に登録してから、子供を紹介してもらえるまでは時間がかかりました。もし、紹介してもらえた子供と相性が悪ければ特別養子縁組は成立しません。
もちろん、特別養子縁組の子供が出てくるタイミングなど、運の要素は強いのですが、特別養子縁組を成立させるためには、かなりの時間が必要です。
そこで、今回は私たちが児童相談所から子供を紹介してもらえるまでの時間を簡単な流れで紹介したいと思います。
登録から成立まで実際にかかった期間
最初に私たちのケースを簡単に説明します。
斡旋団体として利用したのは児童相談所です。地方の政令指定都市の児童相談所なので、紹介される子供の数は比較的少ないです。そして、児童相談所に登録したのは、私が43歳、妻が47歳の時でした。
そんな私たちの場合の特別養子縁組にかかった時間をポイント毎に書いていきますね。
特別養子縁組里親登録まで
最初は児童相談所に特別養子縁組里親(”里親”と付いてますが、特別養子縁組だけが対象のカテゴリーです)として登録するところから始まります。
認定は半年ごとに行われるのですが、それまでに児童相談所の担当者との面談や生活状況の調査、養親になるための研修が完了していることが条件になります。
私たちの場合はこれらを順調にこなして数ヶ月で特別養子縁組里親として認定されました。
特別養子縁組里親登録から子供を紹介されるまで
登録後から子供を紹介されるまでの期間は、運にも左右される非常に幅がある期間になります。
私たちの場合、特別養子縁組里親認定後間もなくコロナ禍に入ってしまい、里親研修や里親の交流会などが一切、実施されなくなってしまいました。
児童相談所からも何の連絡もなく、自分たちが本当に特別養子縁組里親として登録されているのか不安になるくらいでした。
そうして時間だけが過ぎていってしまい、初めて子供を紹介されるまで4年待つことになりました。
交流から里親委託まで
子供を紹介されると、最初に面会します。それから里親委託(※)まで関係作りのための交流が始まります。
私たちの場合は小学校を転校する必要があることを考えると、年度の変わり目の4月1日に里親委託を委託することが望ましいだろうということになりました。
そこでその日を目指して、交流を開始しました。最初は2週間に1回のペースでやりましたが、児童相談所の方から委託されればずっと一緒に暮らすことになるので、今からそんなに頑張らなくて大丈夫ですと言われてしまいましたw
そこで、1ヵ月に1回程度にペースを落とし、約5カ月くらいでうちに迎えました。
ただ実際には子供との関係作りに時間がかかることもあると思うので、この期間も幅が出てくるところだと思います。
※家庭裁判所の審判を経て特別養子縁組が成立するまでは里子として委託される形になります。
それまでの間は養育里親の給付金が貰えるなど、助かる面もありますが、本名と通称の使い分けなど面倒なところもあります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
うちに迎えてから家庭裁判所への申立てまで
ここは特別養子縁組の制度で決まっていることに従って進みます。
法律では家庭裁判所への審判申立には、6ヵ月以上の監護実績が必要とあるので、半年たった秋ごろに家庭裁判所に申立の手続きを行いました。
私たちの場合、家庭裁判所の審判は7カ月で終わりました。合わせて1年と1ヵ月くらいでした。
色んな人に聞いても、家庭裁判所の審判は概ね半年くらいで終わるようです。
家庭裁判所の審判から戸籍届まで
家庭裁判所は戸籍の書き換えまでやってくれるわけではないので、自治体への届け出は自分たちでやります。
家庭裁判所の判決文を使うと、各自治体が必要な書類の発行や手続きを行ってくれます。
自治体の担当者からは、戸籍が書き換わるまで余裕を見て3週間くらい待ってくださいと言われたので、長く見積もっても判決が出てから1ヵ月くらいで戸籍上の親子になれてると思います。
以上を合計すると、子供を紹介されてから戸籍上の親子になるまで、5年半かかったということになります。
同じ特別養子縁組里親に登録した人の中には、もっと長い期間待っている方もいらっしゃるので、5年半というのはあくまでも目安です。
実際にはかなり幅があると思っておいてください。
待っている間に不安だったこと
上でも少し書いてますが、待っている間に不安だったことは、児童相談所から自分たちが忘れられているのではないかということです。
もちろん、登録者名簿の中には私たちは存在しているのだと思います。ただ、問題は児童相談所の担当者が、その名簿の私たちの名前を見て、ちゃんと私たちのことを思い出してくれるかどうかだと思いました。
特別養子縁組候補の子供が出てきて、どのカップルに委託するか選ぶ段階になった時に、担当者がすぐにイメージできるカップルの方が選ばれやすくなるのは自然なことだと思います。
この不安を解消するには、やはり児童相談所の担当者の方々との信頼関係を築くことだと思います。
露骨にアピールするのはやめた方がいいと思いますが、里親研修会にコンスタントに参加したり、里親同士の交流を通して、間接的に児童相談所の方に信頼してもらうことがポイントになると思います。
この記事に私たちがやったことが書いてあるので、参考になさってください。
期間を予測しにくい理由
特別養子縁組成立までの期間に大きく影響するのは、特別養子縁組候補の子供がどの程度出てくるかだと思います。
特に児童相談所の場合は、子供を実親さんが養育できるようにサポートするのを優先させるため、特別養子縁組として子供を紹介する子供の数は少なくなる傾向があります。
実際に私が子供を紹介してもらった地域の児童相談所の場合、特別養子縁組里親として登録しているカップル68組に対して、多い年で5人、少ない年では1人、平均すると1年に2~3人の子供しか紹介されていません。
単純計算で1年あたり1/20~1/30の確率でしか紹介されないので、紹介までの期間にはどうしても幅が出てしまうということを頭の隅に入れておいた方がいいと思います。
最後に
今振り返ると私は心のどこかで、”実子ができなくても、最後は特別養子縁組がある”なんて安易に考えていたように思います。
しかし、実際には特別養子縁組で子供を貰う方が、実子を持つことよりも難しいのではないかとさえ思います。だからこそ、私に父親になるチャンスをくれた息子はかけがえのない存在だと思っています。
これから特別養子縁組を考えている方や、委託を受けるために待機中の方が、あなたにとっての特別な子供に会えるように願っています。





